情報コモディティの生産と流通としての出版ビジネスは、オンラインが圧倒的に有利であり、アマゾンの優位はそこにある。しかし書店に引き籠っていてはグーテンベルク出版の最後の日を待つばかりだ。出版の主導性は、コモディティを超える社会的価値としての「大きな目標」を訴求し、実現する能力に懸かっている。 ... [続きを読む]
プロジェクト指向
プロジェクト指向出版:(4)価値からの再出発
サービスに使われることなく、使いこなすには、出版の目的を明確にし、達成しなければならない、というわけで本題に入る前にサービスについてしつこく述べてきたわけだが、理解いただけたかどうか。しかし出版が何のために存在してきたかを、いまほど痛切に感じられる時はない。目的さえ明確であれば、プロセスはコントロールできる。 ... [続きを読む]
プロジェクト指向出版:(3)サービス化を超えて
デジタル(=サービス化)によって出版のエコシステムは一変しようとしている。出版に限ったことではないが、この転換には非常な痛みが伴う。出版における伝統的な仕事の価値観に多少とも浸し、そして様々な分野でのサービス化の現場を目にしてきた身としてはつらいものがあるが、出版を未来につなげていくために可能なことを考えるしかない。 ... [続きを読む]
プロジェクト指向出版:(2)サービスのデジタル化の進展
「サービス」の説明をとばしてプロジェクト/プロセスの話をしたいと思ったが、出版におけるサービスの性格はとても複雑で、しかもデジタルによってサービスが変容したことが出版の変化をもたらしているので、そこの理解が共有できないとプロジェクトが重要といったところで具体論には進めない。そこでしばし寄り道するのをお許しいただきたい。 ... [続きを読む]
プロジェクト指向出版:(1)コンテンツからサービスへ?
出版社にとって「版」は打ち出の小槌であり、それがプロダクトとしての本を生み出していた。しかし、いま版は確かな実体を失い、コンテンツもあまりに頼りない。多様な価値を読み取り、コントロールすることで出版の姿を変えている「サービス」は、しかし出版の中心主体にはなり得ないだろう。では、21世紀に本をつくりだす力は何なのだろうか。 ... [続きを読む]