昨日は「EPUB vs. XMDF」について書いたが、このタイトルには違和感を感じる。技術的に比較してもあまり意味がない。対置し競争させようにも、じつはそもそも同じ平面には乗っていないからだ。XMDF(とDotbook)はEPUBとはまったく違った性質(あるいは宿命)を持っている。ベクトルが違うと言ってもいいかもしれない。これは前提とするビジネスモデルが違うためだ。この違いを隠してきたことが、「元年」へのエネルギーを空転させ、無化させた原因だと思う。しかしその最大の被害者は、シャープであったようだ。 ... [続きを読む]
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EPUB戦記・ノート(4):EPUB vs. XMDF
第1回では「筋書きが気になる」というコメントをいただいたが、これは筆者も同様だ。プロジェクトX風に、挫折を見た「男たち」が立ち上がり、壁を乗り越えて縦書を「世界」に認めさせ、めでたしめでたし、というドキュメント風フィクションの型は趣味ではない。このテーマにはいくつものコンテクストがあり、それによって緊張が生じ、バトルが生まれた。その過程で見えた日本社会の問題(技術的停滞と閉鎖性回帰)と、それを未来へ向けて変えていく力についてこそ書きたいと考えている。ここでは2つのコンテクストについて述べる。 ... [続きを読む]