落語の口演をもとにした口述本は、明治初期の人気コンテンツというだけでなく、「言文一致」の母体ともなった。口述本に親しんだ読者大衆が市場としていなければ、翻訳だけから新しい文字言語が生まれるはずはない。「明治二十年」は、まさに活字作家の鼻祖たる坪内逍遥、二葉亭 四迷らによって近代文学の礎が築かれた時期と重なる。とすると…。小生の真っ向勝負を受けた小林さんの漫談は、さすがに重要な点を衝いている。(編集子解題) ... [続きを読む]
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