落語の柳家小満ん師匠(75)の 口演用『てきすと』の自費出版は、34巻を過ぎて続けられているが、師匠のインタビューが産経ニュース(01/28/2018)に掲載されていたのを見つけた。音声/文字、2つの言語を往復することの意味を理解する上で、話芸の長老の声は貴重なものだ。言語表現は文字と声が一体のものであることを実感させる。文字+オーディオが自由に使える時代に、その先を期待したい。 ... [続きを読む]
UX
UXブログ:物語とバザール体験 (1)
[ユーザー+エクスペリエンス=UX] 「ストーリー(物語)」が創作の世界から抜け出て、ラジオやTVで放送され、日常的に共有される現象は、いまから1世紀ほど前に始まった。放送ドラマは「マスメディア」の全盛期を築き、商業出版もそれを追って大規模化した。 Web以後に起きたことは、その再現であると同時に再構築でもある。Webの銀河系は「近代」以前への回帰を伴いながら、スケールを拡大させている。違いは、この運動のエネルギーが物理的なメディア(力)ではなく「人」のコミュニケーション(体験/共有)から生まれるものであることによる。 ... [続きを読む]
UXブログ:体験は主観・気まぐれ…
UX、スタバ、アマゾン
最近のビジネス系出版物の惹句では「リアルとデジタル(バーチャル)」という言葉が目立つが、思えばこれは20年ほど前の「ITビジネス」がテーマとした「経営とIT」というのと同じ。それぞれの関係者にとって異質な、あるいは本質や関係がよく分からない「重たそうな言葉」を並べて勿体をつける編集手法だ。 ... [続きを読む]
「読者との直の関係」を選ぶNYT
アップルが先月発表した 「Apple News+」に2つの有力紙(New York Times と Washington Post)が「不参加」を表明した。NYTは「読者との直の関係」を重視、WPは「意味をなさない」とした。それぞれ独自のデジタル戦略と取組んできた両社にとって「メタデータ」が使えない情報発信は無意味だと見られている。 ... [続きを読む]
E-ReaderのUXとアナログ・デザイン
印刷製本された、実体としての本の文化からE-Reader/E-Bookが何をどうやって継承し、デジタル時代の文化=ビジネスを再構築するかは、けっして迂遠な問題ではない。アマゾンのKindleの成功の一因は、ユーザーの前からガジェットとしての存在を消し、読書の世界に惹き入れ、またユーザーの好みで自在に姿を変えていく優れたデザインにあったと考えられる。表紙や装丁が出版プロジェクトの重要な要素であるように、ユーザーの「もの」として受け容れてもらえるかが問われるからだ。読書はそれほどデリケートな体験だ。ここではアナログデザインへのアプローチを考えてみたい。 ... [続きを読む]